「ムナリモビール」を知っていますか?
ムナリモビールは、イタリアのブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)がデザインしたモビールアートです。
ブルーノ・ムナーリ・・・現代デザインへ大きな影響を与えたイタリアが誇るクリエイター。
20世紀当初の機械化が突き進んでいる頃に産みだされたものだからか、あえて“役に立たない”と題されたシンプルな美しさのモビールで、ムナーリ自身の名前をとって「ムナリモビール」と呼ばれています
ムナーリがデザインしたモビールの中で、白黒のシンプルな配色のモビールが赤ちゃん用モビールにちょうど良いとモンテッソーリ教育で使われています。
こちらの記事では、ムナリモビールの作り方・なぜこの白黒「ムナリモビール」が赤ちゃん用モビールとしてオススメなのかをまとめました!
もくじ
ムナリモビールの作り方
ムナリモビールは、型紙をダウンロードして作るのが一番かんたん!
しかし、自宅にPCやスマホ・タブレットはあるけどプリンターがない人もいると思います。

なのでプリンターがなくても大丈夫。
今回は、プリンターがなくても作れるようにオーナメントの詳しいサイズを紹介します!
動画も撮りましたので、合わせて参考にしてください。
用意するもの
■ ムナリモビールの材料
- 棒(直径3mm程度、42cm 35cm 21cm 各1本づつ)
- 白い厚紙(A4)・・・2枚
- 白い紙(A4)・・・3、4枚
- 黒い紙(A4)・・・1枚
- 透明の球 (直径約8cm)・・・1コ
- 糸・・・1m程度
なお、今回100均で揃えた代用品はこちらになります。
白い糸以外は、全てセリアで揃えました。
100均で揃えた代用品
- 棒 → あみ棒( 竹あみ針(8号))
- 白い厚紙(A4) → A4白ボール紙
- 黒い紙 → カラーペーパー
- 透明の球 → オーロラオーナメントボール
全てセリアで購入しました。
その他に、自宅にあった白い紙(A4コピー用紙)・糸・はさみ・黒のサインペン・えんぴつ・のり・セロテープ・コンパスを使います。
1. オーナメントをつくる

表と裏は、同じ形になっていて、白と黒の上下左右を逆にします
まず、白い厚紙に長方形(16.4×8.2)2つ・正方形(8.2×8.2)2つ・円(直径8.2)2つをベースにした、オーナメントを作ります。
長方形と正方形をベースにした作り方が少しややこしいと思うので、詳しく書いておきました。

はじめに長方形を書いてから、余分な部分をカットすると、簡単に形が作れます
正方形をベースにしたオーナメントも、同じように作ります。
白い紙と黒い紙を使って同じ形を作り、黒い形はハサミで切り取ります。
もし黒い画用紙がなければ、黒のサインペンで黒い部分を塗ってもOKです。
黒い紙で作った部分を、白い厚紙に貼ります。
同じように正方形・丸のオーナメントも作ります。
円はフリーハンドではなかなか描きづらいので、コンパスを使うか適当なグラスのふちを使って円を描くといいです。
糸を20cm×3本用意します。
左の長方形、真ん中の正方形、右側の円形、それぞれ同じ形どうしを、糸を真ん中に挟んで貼り合わせます。
すると、表裏で違う模様が完成します。
2. 透明の球を用意する
ムナリモビールは、紙のオーナメントの他に、直径8cmのガラス玉もオーナメントとして使います。
オリジナルはガラスになっていますが、ガラスだと万が一落ちた時に、割れた破片が赤ちゃんに落ちたら危ないので、プラスチックなどの危険性が少ない素材を選ぶといいです。
透明の8cmの球は、クリスマスのオーナメント用でもありますが、こちらの記事を書いているのは夏の時期。
何かいいのはないかと100均に行ったところ、ちょうどセリアにプラスチックの『オーロラオーナメントボール』がありました。
今回はこれを使います!
キラキラしているので、ムナリモビールにちょうどいいです!
30cmの糸を使って、オーロラオーナメントボールを吊るせるようにします。
3. 吊るす棒をつくる
次にオーナメントを吊るす棒を作ります。
今回は、100均に売っているあみ棒(竹あみ針)に白い紙と黒い紙を巻いて作りました。
■ ムナリモビールの棒サイズ
30cmの棒:あみ棒にA4の白い紙を巻いてセロハンテープで留めます。
25cmの棒:あみ棒にA4の黒い紙を巻いてセロハンテープで留め、25cmの長さに切ります。
15cmの棒:あみ棒にA4の白い紙を巻いてセロハンテープで留め、15cmの長さに切り、黒のサインペンで1cm間隔で黒く塗ります。

ちょっと硬くて大変ですが、あみ棒はハサミで切れます。
すべってケガしないように気をつけてくださいね。
棒のサイズは、オリジナルは42cm・35cm・21cmとなっていますが、セリア含め100均には、ぴったりの長い棒がなかなか無いので今回は30cmのあみ棒を使いました。
そのためオリジナルより少し短めの、30cm・25cm・15cmで作っています。

一番短い15cmの棒はシマシマ模様にするのですが、白い紙を巻いたあみ棒に、黒のサインペンで1cm間隔で黒く塗っています。
4. バランスを見ながら、つるす
オフィシャルでは、ムナリモビールのオーナメントを吊るす糸の長さにも決まりがあります。
とはいえ、紙の厚さや球の重さによって微妙に重さが異なるため、正確に長さを測っても1回でバランスを取るのは難しいです。

ムナリモビールを作る中で一番難しい作業が、この「バランスを見ながら吊るす」という作業です。
バランスをとるコツは、一番下の白黒の棒でまずバランスを取ってから黒い棒のバランスを取って、最後に白い棒のバランスを取る方法です
糸を左右に動かし、それぞれの棒がなるべく平行になるようにします。
バランスが取れたら完成です!
ムナリモビールの特徴・赤ちゃんへのメリット
はっきりとした白黒のコントラストが、赤ちゃんに認識しやすい
生まれたばかりの赤ちゃんは色彩の区別がまだつきませんが、コントラストのはっきりしたものは認識しやすいと言われています。
そのため、白黒のシンプルでコントラストのはっきりした「ムナリモビール」は、赤ちゃんの視線にとまりやすいです。
心地よい自然な動き
「ムナリモビール」は、オーナメントがゆらゆらと自然にうごきます。
メリーのような音楽や目を引くような派手な動きはしませんが、こんな感じに自然に動き、大人でも心地よいです。
ベビーベッドの近くに飾ると、赤ちゃんはゆらゆら揺れるムナリモビールが見えます。
やがて「あればなんだろう?」と興味を持ってくると思います。
【まとめ】ムナリモビールは、生後すぐから使える!
ムナリモビールは、生まれたばかりの赤ちゃんから使えます。
生まれたばかりの赤ちゃんの視力は弱く、ぼんやりとしか見えませんが、コントラストがはっきりしたムナリモビールなら、ゆっくり動く様子が分かります。
またムナリモビールは、一見すると複雑な形をしているように見えますが、実は四角と円でできています。
そのため、プリンターがなくても手軽に作れます。
動きの派手さはありませんが、シンプルゆえに赤ちゃんの視線をしっかりと捉えやすいムナリモビール。
視力や知的好奇心の発達などのメリットもありますし、手軽に手作りできるので、ぜひ作ってみてくださいね。